金利上昇、先物ディスカウント要因なのに通貨高材料になるのなんで?

突然ですが 問題です!

金利が上昇するとき、

為替先物のディスカウントが深くなる

のに

通貨高の要因になる

とされてます🤔

・・・なんでか、説明出来ますか?


・・・

・・・


金利分析は為替価格決定理論の一丁目一番地🗻

避けては通れません。

しっかりイメージを持っておきたいものです。


解説

この質問、ドル円を前提に一つ一つに分解すれば

質問① 米金利が高くなると為替スポットへの影響はどうなる?

⇒ ドル高に動く

質問② では、先物相場は?

⇒ ドル円のディスカウントが大きくなる

と、すんなり答えが返ってくると思います。

が、なんでディスカウントなのに通貨高要因になるの?と聞かれると

・・・こんがらがる人がおおいです?🥺

経験上、市場実務に携わる人でも、先物にマイナスに働く米利上げがドル円上昇要因となるロジックを説明出来きる人は少ないです。

大体、「そういうもの」と返ってくると思います😅


この質問、過去に筆者も何回も聞かれたことあるので、(定性的に考えると)初心者にはわかりづらいポイントなんだと思います。

しかも、本やサイトを見てもキチンと説明してるものが(意外と)見当たりません。

なので、本欄で説明します🧐

金利平価の式を書こう

この説明、言葉でするのは至難の技です。

なので、簡単な数式を書きます。

まず、一般的な(カバー付き)金利平価の式を見てみましょう。
(金利平価自体を理解したい方はウィキ参照)

シンプルに先物レートだけをフォーカスするために、先物レートを左辺に移項すると


となります。

分母にある米金利が上昇するとドル円の先物レートは下がることが確認できました。(ディスカウントが深くなる)

ではスポット相場の動きはどうなるか?

今度は、スポットレートだけを左辺に移項してみます。


今度は、米金利は分子にくるので、米国の金利上昇がドル円スポットの上昇要因となりました。

おわり!

これ以上の説明は不要です

式を変形するとスッキリしますね






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🙌



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